[保健室] 感染性胃腸炎(ノロウイルス)に要注意!


福岡県内で「感染性胃腸炎」の患者数が増加しています。

感染性胃腸炎は、ノロウイルスなどが主な原因で、腹痛や下痢、嘔吐などの症状を引き起こします。

ノロウイルスは感染力が非常に高く、感染経路は、経口・接触・飛沫・空気感染と様々です。そのため、日常生活のあらゆる場面に感染のリスクが潜んでいますので、予防に心がけましょう。

 

①症状

感染すると24~48時間の潜伏期の後、突然の嘔吐、下痢、腹痛などが起こります。

通常であれば1~3日で回復します。ただし、症状回復後でも1週間程度、長い場合は1か月に渡って、便中にウイルスを排出し続けます。そのため、2次感染にも注意が必要です。

 

②トイレの使用に注意!

感染者の排泄物・吐物等には、数百億個のノロウイルスが含まれており、トイレを済ませた直後の手には、数億個のウイルスが付着していることがあります。

そのため、外出先のトイレ出入口や個室のドアノブ、音姫のボタン、水を流すボタン・レバー、洗面台の蛇口・・・等には、多くのノロウイルスが付着している可能性があります。そのため、トイレの後は必ず石けんで手洗いをしましょう。また、洋式トイレを利用された場合は、便ふたを閉めてから水を流すようにしましょう。

 

③アルコール消毒では効果は不十分!有効な予防方法は、石けんを使った手洗い!

アルコールによる消毒はインフルエンザ対策には有効ですが、ノロウイルス対策としては不十分です。予防には、「石けんと流水による丁寧な手洗い」が重要です。トイレ後、調理・食事の前には、必ず手を洗うようにしましょう。

また、空気感染を防ぐためには、マスクも有効です。そして、規則正しい生活、バランスの良い食事、睡眠を十分にとることを心がけ、体調を崩さないようにしましょう。

 

④ノロウイルス感染症と思われる症状が出た場合

嘔吐や下痢で脱水症状を起こさないように、できるだけこまめに水分を摂取しましょう。

現在、ノロウイルスに効果のある抗ウイルス薬はありません。そのため、感染した場合は対症療法となりますが、嘔吐・下痢の症状が長引く場合は、医療機関で点滴などを行う必要がありますので、かかりつけ医に相談して下さい。