学部長メッセージ

経済学部長 野村政修

人間とは何か、人間の幸福とは何かを探求する科学―それが経済学です。

 経済学や経営学は学生の皆さんにとっては聞きなれない言葉ですし、難しいのではないかと思っているかもしれません。しかし、実は経済学の体験を皆さんは毎日しているのです。バスに乗っての移動、コンビニでの買い物、などです。また、パン屋さんでアルバイトをしている学生さんは生産活動に従事していることになります。さらに、毎月のお小遣いをどのように使い、何々の商品をいくつ買って自分の満足度をどのように高めるか考えるのも、経済学の課題を実行していることになります。理論的には、最小の労力によっていかにして最大の幸福(成果)を達成するかということです。

他方で、現実の経済は複雑で急激な変化を見せています。2007年のアメリカのサブプライムローン問題や2008年のリーマンショックによる世界的な金融危機の発生により、日本の景気は悪化しています。2007年頃は団塊世代の引退により正社員が減少するので、新卒やフリーターの若者には正社員への門戸が広がると予測されていたのですが、採用は増えていません。グローバリゼーションの深化と拡大によって、生産拠点の海外移転だけでなく、ホワイトカラーや専門職の仕事まで海外に移転する傾向が生じています。

このような厳しい時代に、私たちは九州という地域社会でどのように生きてゆけばよいのでしょうか。地域社会の雇用確保、農林業の維持、環境の保全など問題はいくつもあります。これらの問題を見つめることにより、皆さんの将来生活について理論と現実の両面から自分なりに考えるようになってもらいたいと思います。経済学部は、そのような学生を育てようと努力しています。