櫻井 弘晃学長より皆様へのご挨拶
九州国際大学は、昭和の初め、地域の勤労青年のための夜学として設立された「九州法学校」を原点としており、福岡でも指折りの伝統校となっています。その建学の理念は、単なる知識の教授にとどまることなく、学生と教員がお互いに切磋琢磨する塾的精神のもと、地域社会に貢献できる人材の育成にあります。そうした理念は、現在の本学の教育に受け継がれており、地域に開かれた教育を実践して、これまで数多くの有益な人材を社会に輩出してまいりました。
本学は、法学部と現代ビジネス学部(地域経済学科と国際社会学科)の2学部3学科体制で教育をしておりますが、法学部では社会のルールである法律を学び実践することで地域社会の維持・発展に貢献できる人材の育成を目指すとともに、現代ビジネス学部では、グローカルな視点のもと、地域経済や目まぐるしく変わる国際情勢を理解し、そこで得た知識を活用して地域社会の維持・発展に貢献できる人材の育成を目指しています。2つの学部は、そうした教育目標を達成するために、コース制を敷いて教育効果を高めています。
法学部では、法律を学んだ上で、行政職員に必要とされるリスク理論を学ぶリスクマネジメントコースと、会社を含めた組織運営の知識を学ぶキャリアコースに分かれて、論理的思考に優れた人材の育成を行っています。
これに対して現代ビジネス学部では、地域経済学科に、経済活動のフィールドを想定した「経済コース」「経営コース」「地域づくりコース」「観光ビジネスコース」「スポーツマネジメントコース」の5つのコースを設け、また国際社会学科には、国際的な活動のフィールドを想定した「英語コース」「ハングルコース」「国際コース」の3つを設けて、地域貢献意欲の高い、国際感覚をもった優秀な人材の育成を行っています。
本学の教育の柱は、これまで申し述べましたとおり、地域教育と国際教育となりますが、その充実のため、地域教育では、企業を含めた地域の諸団体と包括的連携協定を結び、そして学生が参加した連携活動を行うことで、学生の地域協力の意識を醸成しております。
また国際教育では、通常の留学とともに、短期海外研修(3週間)を実施しており、多くの学生が、英国、米国、カナダ、フィリピン、韓国等へ渡航し、滞在国の文化の理解促進と語学力の大幅な向上等、成果を得て帰国しています。
本学は、今後も、地域教育と国際教育を柱に、こうした活動の充実を図ってまいります。
現在、人口減少に伴う地域活力の減退が懸念されていますが、そうした懸念の解消のため、本学は、学生の地元就職の促進、付属機関の「地域連携センター」を中心とした地域交流事業の充実を図りつつ、有益な地域人材の育成拠点大学として、「社会から必要とされる大学」、「地域から愛される大学」を目指して教育を展開してまいります。