「ペガサス・ボヤージュ」、ミッション完了!


■モニターツアーを終えて。シドニー空港で思うこと。

◎ゼミ長の徳永です。

左から徳永、新井、矢野さん、衛藤、遠藤

本日をもって4泊7日のシドニーモニターツアーが終了します。このモニターツアーを決行するために、様々な方々がご協力くださいました。その方々のお力がなければ、ここまで有意義な旅行になることはありませんでした。本当にありがとうございました。また、今回のモニター、矢野さんも快く引き受けてくださりありがとうございました。現地での急な変更にも臨機応変に対応してくださり、本当に感謝しています。私たちは「障害者の旅行を変える」ことを目標に今まで取り組んできました。今回のモニターは矢野さんにお願いしましたが、実際に、旅行に行きたいという声は障害の度合いにかかわらず数多くありました。このモニターツアーを商品化することが、私たちの最終的な目標ですが、このモニターツアーの情報提供が、少しでも障害者の旅行を考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。私自身、この企画を考え始めた頃は知らないことが多く、企画を進めることが難しく感じることもありました。しかし、常に優しく丁寧に教えてくださった福島教授やいつも支えてくれたゼミの仲間がいてくれたからここまで来ることができたと感じております。障害者理解が深まりますよう、これからも精進して参ります。今回のモニターツアーに関わってくださった全ての方々に感謝致します。本当にありがとうございました。

 

◎福島ゼミの新井です。
4泊7日のシドニーモニターツアーも終盤です。私たち福島ゼミにとってこのモニターツアーは1年間やってきたゼミ活動の集大成でもあり、約半年、このツアーの作成を行ってきました。となるとやはりこのツアーにかける思いは強かったです。しかし、そのツアーももう帰宅するだけとなりなんだか寂しい気もしています。このペガサスボヤージュは「海外卒業旅行企画コンテスト2018」でグランプリをいただいたところから始まりました。そこからいろいろな障害を持つ方と話す機会をいただいたりして本当に障害者の旅行を変えたいと思うようになりました。しかし、そこには大きな壁がいくつもあり、中々うまいようには進まなく投げ出したいと思う時もありました。特に、協賛金集めでは、12月の段階で10万円程度と全く集まらず本当に諦めかけていました。しかし、ゼミ生の他3人や先生、関係していただいた方々のおかげでここまで来ることができました。ありがとうございます。今回のシドニーではあらゆるところでバリアフリーを感じることができました。まずバリアフリールームを初めて見ることができたり、街中の段差がほぼなかったりと日本よりもバリアフリーが進んでいるように感じました。また、国民性も日本より障害者にとって優しい街であるといろいろな発見ができました。この活動の根本は健常者も障害者も同じ楽しみができる共生社会の実現をすることです。この活動で学んだことを今後の活動に生かしてより多くの障害者の楽しみを作れるよう精進したいと思います。

◎福島ゼミの衛藤です。
無事にオーストラリア シドニーで4泊7日のモニターツアーを終えることができました。私たち福島ゼミ生は、全員が初めての海外旅行であるため言語やバリアフリーの点で不安がありました。しかし、オーストラリアシドニーは事前に調べていたように、横断歩道やトイレなどのバリアフリーが行き届いていました。さらに、現地の人たちも温かく接してくれたので車椅子利用者に優しい国であることが分かりました。また、オーストラリアはバリアフリーだけでなく観光としても非常に楽しめる国でした。ブルーマウンテンは、あいにくの雨で見ることができませんでしたが、美術館では素晴らしい作品を鑑賞したり、動物園ではコアラとのツーショットを撮影したりするなど、非常に満喫することができました。このモニターツアーにモニターとして参加して頂いた矢野 剛教さんと一緒にペガサスとJINRIKIを駆使して、バリアフリー面での様々な問題を乗り越えることができました。モニターツアーを実現できた背景には、私たち福島ゼミ生がプレゼン大会で優秀な成績をおさめて手に入れた副賞や、多くの皆様方のご支援金があります。私たちが行ってきたプロジェクトが形になるという経験はこれから生きていく中で非常に大きな財産になると考えています。応援してくださった方々や、様々な場面で支えてくださった福島教授には感謝しています。私は、このモニターツアーで得たことをこれから共生社会を実現していく上で役立てていきたいです。

◎福島ゼミの遠藤です。
4泊7日のシドニーの旅も残りは帰りの飛行機に乗るだけとなりました。外国に4泊7日と聞くと長いように感じますが思っていたよりもずっと早く時が経ちました。シドニーのバリアフリーは日本よりも進んでおり街中を歩いているだけで多くのスロープを目にします。また、街中で歩いている人も優しく、車椅子が引っかかっていたら引っ張ってくれたりと優しさを感じることが多々ありました。シドニーは栄えている場でも道の傾斜が険しいところがあり車いすの方が1人で旅をするには相当の腕の力が必要になりそうです。実際に車いすユーザーと共に旅をして、不便だと感じる箇所(段差、店内など)がいくつかありました。日本よりもバリアフリーが進んでいるシドニーで不便を感じるので日本ではより不便さを感じていることでしょう。今回のモニターは天候やタクシーの遅れなどさまざまなトラブルがありそのトラブルに対して別の方法を考えたり旅程の時間をずらしたりと対応に追われた旅行でした。しかし、その全てが良い経験だったと感じています。思えば半年前に協賛金を集めだして目標の80万円など途方も無い数字でしかなく、80万円どころか10万円も集められずに2〜3ヶ月ほど時間が経ち、モニターツアー催行は厳しいのでは無いかと内心感じていました。また、協賛金を集めている最中にコンテストに出ないかというお声がけをいただき9月のコンテスト以外にも2つのコンテストに出場することとなりましたが、当時は「なぜこの忙しい時期にコンテストに?」と感じていました。しかし、そのコンテストもペガサスボヤージュを多くの人に認知してもらう良い機会だったと今は思っています。最後に、ペガサスボヤージュに協賛頂いた方々には感謝の念に堪えません。本当にありがとうございました。帰国後には、報告会に向けて準備を進めますので宜しければぜひ足をお運びください。障害者の方に旅行を身近に感じて頂くためにこれからも精進して参りますので今後もよろしくお願いします。

◎モニター 車いすユーザー矢野さん
「ペガサス・ボヤージュ」にモニターとして参加させていただきました矢野です。4泊7日の旅も終わろうとしています。やりきったという達成感と少し寂しい気持ちです。シドニーに行けるならと応募したモニターツアーでしたが、普段は手動車いすに乗っていて電動車いすの経験もない私が本当にモニターでいいのか、「障害者の旅行を変えたい」、「暮らすように旅をしてほしい」という主催者の想いを形にするため、私に何ができるのか出発前までは正直不安でした。しかし、たくさんの方々からのご支援や協賛、応援のメッセージがとても力になりましたし、準備からツアー中の介助まで本当に一生懸命頑張ってくれた福島ゼミの学生たちのおかげでとても楽しい旅になりました。今まで泊まったことないとても広いバリアフリールームや動物園、水族館、悪天候ではありましたが、ブルーマウンテンズの雄大な自然も素晴らしかったです。またキャッシュレス化が進んでいて、電子マネーでないと乗れない電車等も、シドニーの街は私にとっては目新しいものばかりでした。しかし調査するなかで、バリアフリーの進んだシドニーでも不便なところもありました。例えば、トイレの洗浄ボタンが便座の真後ろにある点、階段のある飲食店に車いす昇降機があっても車いすの方が1人では操作出来ない点等が挙げられます。それでも周りのお客様たちが、声をかけてくださったりなんとか昇降機を動かそうとしてくださったりしました。雨の中、ブルーマウンテンズに行った日には、近くのバーの店主がトイレと傘を貸してくださいました。しかもトイレはバリアフリーでした!結局最後は人なんだなぁと感じました。今回モニターツアーに使用した昇降式電動車いすとJINRIKIについては、街中を巡るのであればJINRIKI、美術館等屋内ならペガサスがいいと思います。今回はバッテリーの不具合で動物園と水族館でペガサスを使用することができませんでしたが、動物園もカンガルーとコアラのエリア以外は屋内ですので、十分活用できますし、バッテリーの持続時間が短いという欠点はありますが、入場の際にレンタルできるようにする等導入の可能性はあると思います。最後に、トラブルもありましたが、モニターツアーに参加できて本当によかったです。福島教授、同行した学生の皆様、クラウドファンディングに協賛、ご支援をいただいた皆様、本当にありがとうございました。旅行企画の商品化に向けて、私もできる限り協力したいと思います。

◎観光ビジネスコース福島ゼミの福島です。
観光ビジネスの本質は楽しみを作ることにあり、その楽しみの作り方を学ぶのが「観光ビジネスコースの福島ゼミ」です。そして、極上の楽しみを作るコツは、作り手自身が時間を忘れて没頭するくらい、楽しみを作ること自体に夢中になるということです。ちょっと学術的な言葉を使えばフロー状態になれるかどうかです。モニターツアーでは、恐らく「あっ、もうこんな時間!!」というようなシーンが多々あったかと思います。ゲームの世界ではなく、リアルな世界でフロー状態を体感できることも海外旅行の魅力です。障がい者も健常者も同じようにワクワクできる楽しみをこれからも学生たちと一緒に作っていきたいと思います。(担当教員 福島規子)