[現ビ] インドネシアの伝統技法「エコプリント」で広がる国際交流—九国大生サポートによる花尾小学校での特別授業—


2026年5月14日、インドネシアのUniversitas Ahmad Dahlan(アフマド・ダラン大学)からお二人の先生、ノルマ・サリ先生(副学長)とフェラ・エルフィアナ先生(初等教育専門教員)をお迎えし、北九州市立花尾小学校において「エコプリント(叩き染め)」の特別体験授業が行われました。本訪問は、アフマド・ダフラン大学の社会貢献活動の一環として実施されたもので、本学の教員と学生が国際交流と地域貢献の一環でサポートを担いました。

エコプリントとは、葉を布に当てて木槌などで叩くことで、葉の形や葉脈をそのまま写し取る染色技法です。
インドネシアでは、エコプリントは全国の義務教育の中で学ばれており、環境を大切にする心や創造性を育むために取り入れられています。当日は、花尾小学校4年生106名の児童が参加しました。

授業ではまず最初に先生方による説明と実演が行われました。見せていただいた作品の数々には葉脈までくっきりと映し出されており、子どもたちは驚きの声をあげながら感動した様子でした。
一方で、当日は春の葉がまだ薄かったためか、思うように鮮やかな模様は写し取れませんでしたが、叩き染めによって葉脈がうっすらと現れる様子に、子どもたちは興味深く見入っていました。

その後、児童たちは小石を使って葉っぱを布に叩きつけ、エコプリント制作を体験しました。春の葉は樹液が少なく発色しにくいという難しさがあったものの、子どもたちは工夫を重ねながら意欲的に取り組み、それぞれ個性豊かな作品を完成させました。本活動では、小学校の先生が授業の進行を担い、教員(筆者)が通訳を担当しました。加えて、九州国際大学・大形ゼミの学生3名が授業運営の補助および児童への制作指導を行いました。学生たちは子どもたちに寄り添いながら丁寧にサポートし、国際交流の現場で主体的に関わる貴重な経験を得ました。

授業終了後には、英語での会話を通じて交流を深める時間も設けられました。
その中で、先生方がインドネシアの観光地でポーズを決めて撮影した写真を数多く紹介してくださる場面があり、学生たちにとっては、インドネシアのオープンでフレンドリーな国民性が強く印象に残ったようです。

また、授業中は個人情報保護の観点から写真撮影が制限されていましたが、授業後には学生たちと先生方で記念撮影を行い、和やかな交流のひとときを共有しました。
エコプリントは天然染料を用いた環境にやさしい技法で、扇子やポーチなど多様な製品へと展開されています。今回ジョクジャカルタから来日されたフェラ先生は、この技法を活用し、同地郊外で定職のない母子家庭の母親たちに制作の機会を提供しています。完成した製品は結婚式の引き出物などとして販売され、女性たちのエンパワーメント支援にもつながっています。
今回の取り組みは、本学学生にとって実践的な英語コミュニケーション力と異文化理解を深める貴重な学びの機会となるとともに、地域の子どもたちにとっても国際的な学びに触れる有意義な交流の場となりました。


写真:エコプリントの体験学習授業終了後、花尾小学校の先生方、インドネシアから来られた先生方(2名)、および九州国際大学現代ビジネス学部国際社会学科の学生(3名)と記念撮影。充実した交流のひとときとなった。