[ゼミ] 卒論! ー現代ビジネス学部のある卒業論文の話ー


みなさんこんにちは。現代ビジネス学部教員の松井です。
現代ビジネス学部では、4年生は卒業研究をしなければなりません。
自分たちでプロジェクトを企画立案し実践した上で報告書を執筆する学生もいますが、多くの学生は「卒業論文」を書きます。
そのため、学生たちは4年間の学びの成果をそれらによって形にしていきます。

松井ゼミの4年生では卒業論文を執筆することになります。
ゼミの教員である僕がプラトンからオバQまで様々なテーマを扱った論文を執筆していることもあり、松井ゼミの学生たちは様々なテーマを設定し、ユニークな論点から卒業論文を執筆しています。

たとえば、2021年度の卒業論文を例に挙げると、椎名林檎と彼女の作品世界をアンビバレンスな存在として解釈した論文や、猫まんがにおける猫の表象についての分析と解釈を行なった論文や、持続可能な社会の実現に向けた考察と提案をリノベーションによって社会を長寿命化させることの可能性を探りつつ行なった論文がありました。

2022年度の卒業論文では、大衆文化におけるコンテンツの記号化とそれらが記号として消費されていることについて漫画やアニメーションや映像作品を対象として実証的に検討した論文や、スパイダーマンを文化人類学的な概念等を用いて解釈した論文や、アイドルはそれぞれの時代に合致した価値を提供する存在であるという視点から1970年代から現在までのアイドルを時系列に沿いながら考察した論文や、人が認識をするという仕組みについて哲学的に考察した論文がありました。

さて今年度(2023年度)は、たとえば、少女漫画におけるストーリー展開を比較検討しつつ相違点を探る試みや、モンスターハンターにおけるモンスターの系統をフィクションであると理解しつつも整合的に解釈しつつ、ゲームにおける作品世界を物語として解釈しようとする試みや、中森明菜を中心に据えつつ1980年代中頃の日本の音楽シーンについての再評価の試みがなされたりしています。

現代ビジネス学部での4年間の学びの集大成となる卒業論文ですから、経済学や経営学、国際事情や国際協力についての卒業論文も多くあります。とはいえ、松井ゼミのように教員の研究領域が多岐にわたっている場合は、教員の研究領域の中で学生がかなりの自由度をもってテーマ設定をして、問いを立てて、実証的に研究を進めつつ、卒業論文が執筆されています。

【記事:現代ビジネス学部 国際社会学科教授 松井貴英】