[法学部]こんにちは。「模擬裁判ゼミ」です。(鈴木ゼミ)


3、4年生からなる模擬裁判ゼミでは、毎年の夏のオープンキャンパスの法学部の企画の1つ、模擬裁判を実施しています。昨夏はイソップ童話「アリとキリギリス」を刑事事件に作り上げ、高校生に披露しました。

 

ところで、以前より、本学のホームページでは、法学部に限らず多くの個別ゼミ活動を紹介していますが、およそゼミ活動というものは、何も各々ゼミだけで単独で完結しているわけではありません。
例えば、本学法学部の2年生は、法学部専門科目として、「刑法総論」、「刑法各論」、「刑事訴訟法1・2」といった、刑事法の関連科目を履修していきます。このうち「刑法総論」は準必修科目として位置づけられ、2年生では必ず履修することになっている学部の基幹科目の1つです。われわれ「模擬裁判ゼミ」では、こうしたそれぞれの講義で学んだことを生かしながら、模擬裁判の作成を進めていきます。本学で展開している各々ゼミ活動は、学部の専門科目との間に有機的なつながりをもち、さらにそれらをゼミ活動として実践・発展させていっているのです。

保護責任者遺棄致死罪というのは、聞きなれない犯罪のように感じますが、児童虐待のうち、ネグレクト、というと思い起こす人も多いかもしれません。幼児の面倒を見るべき責任のある立場の人が、その面倒をみないで放置していること、これが刑法では犯罪とされています。遺棄罪というのは、「刑法各論」という科目の中の単元の1つとして出てきます。今の4年生が昨年3年生だった時に「アリとキリギリス」を手掛けたわけですが、本学では2年生の時にこの刑法各論を学ぶので、その知識をもとに、イソップ物語のこの物語をどう展開すべきか、検察官の主張や被告人・弁護人の反論、そして争点はどこに置くか、そうした議論を重ねて、模擬裁判を作ってきたのです。

今回はこの辺まで。また次回レポートをお楽しみに。乞うご期待。

 

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作成者 法学部 鈴木 博康(教授)