[法学部]こんにちは。「模擬裁判ゼミ」です。(鈴木ゼミ)


毎年、ゼミでは模擬裁判を作成することで、犯罪の成否や刑事手続といった刑事法全般を学んでいるのですが、同時に法学部では模擬裁判をオープンキャンパスの企画の一つに位置付け、来学の高校生のみなさんにも披露しています。誰もが関心を持てるようにと、扱う元ネタは、昔話や童話などからヒントを得ています。

 

例えば、昨年は「赤ずきんちゃん」を題材に刑事事件を展開しました。事件の被告人は、赤ずきんちゃんとそのおばあさんをオオカミから救ったとされる猟師。この猟師が、井戸に被害者オオカミを転落させたとして、殺人罪で起訴されました。被告人・弁護人は、2人を救うための正当防衛だと主張するのですが、検察官は、正当防衛を口実にした殺人事件だ、その証拠に、被告人は2人を救出する際に「わざわざ石を詰めてから縫い合わせている」ではないか、もし救出のためなら、おなかから2人を取り出したところでそのまま逃げてしまえばよいのに何故そうしなかったのだ、というのです。

(裁判の顛末は実際に来場していただいてくれた方だけの特典として、)さて、そんなわけで今年も物語から着想を得て(そして今回はずいぶんと原作を脚色することになりましたが、)、その元となる物語を題材に模擬裁判を展開します。4月に昨年の先輩の作品を見て以来、後輩のゼミ生たちは、自分たちの新たな模擬裁判を作成してきました。模擬裁判を通じたゼミの学びも進み、先日からはオープンキャンパスに向けて、ゼミ生たちが法曹や被告人の役などを演じてリハーサルに入ったところです。

 

もっとも、あいにく、われわれは演劇部ではないので、セリフの暗記までは出来ず、台本は棒読みだし、演技にもどこかぎこちなさが残っています。しかし、演劇部ではありませんが、法学部です。なので中身は、勿論、本物の裁判手続を忠実に再現して進行していきます。

 

今回はこの辺まで。近々、法廷でお会いましょう(ん?)。

※今年の模擬裁判は、8月2日土曜日11時から本学法廷教室で開廷の予定です。是非、オープンキャンパスに足を運んでください。

 

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作成者 法学部 鈴木博康(教授)