こんにちは、皆さん。
ダイナマイトそあんです。
日本は肌寒くなってきたようですが、フィリピンは半袖短パンでも昼間は暑いほどです。
少し遅くなりましたが10月11日KPACでの活動をブログにアップします。
KPACとはインターン先のNGO(非政府組織)のことです。
この日は、KPACのスタッフとマリキーナ市に行ってきました。
マリキーナ市はフィリピンの靴生産地として有名ですが、それは現地のフィリピン人たちが作り上げてきた伝統でもあります。しかし、今日のグローバル化によって海外有名ブランドがフィリピンに販路を拡げたため、現地で作られた靴の売り上げが下がっているという問題に直面しています。
現地の靴の売り上げが下がると、産業が細り伝統が壊されてしまう恐れがあります。
この問題についてマリキーナ市はどのような対策を立てているのか、実際の現地生産者の現状について、市役所を通じて把握するというスケジュールでした。
まず市役所に行って市の対策について質問しました。
市の対策は、現地生産された靴のみを販売するお店を出店しているとのことでした(実際にお店も見学しました)。
「ん~、それだけなのか」とは思いながらも、海外進出してくる企業への対策は、市レベルではなく国家レベルになるから難しいのか、それとも国家ですら海外から進出してくる企業への対策が十分できていないのか、また、そのような問題にそれほど関心がないのか等々思うことはたくさんありました。
政府が見落としてしまっている社会的弱者の声を拾い上げるためにもNGOの活動は大切だなと実感しました。
※下の写真はマリキーナ市役所の職員さんとKPACスタッフと僕です。真ん中なんておこがましい!
市役所を出たあと、二つの靴工場を見学しました。
一つ目の「ボブ・マーズ」という工場では、なんと日本から原材料を仕入れて靴を作り、日本に売っているそうです。
日本の企業との関係で工場は収入を得ています。
海外企業の進出が現地生産者の仕事を作るという点においては、良い面があることも学びました。しかし、他方で日本企業が現地の伝統産業を壊すかもしれないという側面も忘れてはいけないと思います。もしかしたらあなたが履いている靴はボブ・マーズかもしれませんよ?
二つ目の「ララ・エリカ」ではボブ・マーズとは対照的に現地の大型ショッピングモールと契約しており、そのショッピングモールにのみ商品を販売することで収入を安定させているそうです。
※写真右:「靴工場の靴職人さん」
海外企業の進出により、各工場でそれぞれの対策を練っていることがわかりました。
もちろん対策が追いついていない工場もあり、問題が解決されているわけではありません。
ボブ・マーズのように海外企業の受注を受けて生産しているケースもあります。日本で生活している私たちの周りには、海外で作られた製品が溢れているということですね。
今回、日本企業のように現地生産者にとって良い効果を生むケースもありましたが、すべてがそうとは限りません。
不当な契約によって現地生産者が苦しめられている場合もあります。こうした貿易をアンフェアトレードといいます。コーヒーやチョコレートを巡って問題になりました。皆さんが日本で商品を買う際に、これは正当な貿易で日本にきたのか?それともアンフェアトレードか?と考えてみるといつもと違った視点で面白いかもしれませんね。
長くなりましたが最後までご覧くださりありがとうございました。
それでは、また次回。
ダイナマイトそあん
【原稿:中尾瑞安(九州国際大学付属高校2013卒)】