[ゼミ] 大形ゼミのマスジド訪問:北九州マスジドでの交流


大形ゼミでは、近年増加しているイスラム教徒(ムスリム)について理解を深めることを目的に、毎年希望者を募ってマスジド(イスラム教の礼拝所)を訪問しています。
2025年2月6日には、北九州マスジドを訪問し、マスジド関係者との交流を行いました。当日は、大学で午後から卒論報告会があり、その後マスジドに集合してお話を伺いました。寒い日でしたが、ゼミ生7名が参加しました。

平日は、イスラム教徒の人たちも皆それぞれ学業や仕事があるため、通常マスジドに集まるのは金曜日の集団礼拝や週末が中心です。しかし、今回は木曜日の訪問にもかかわらず、マスジドの活動を支えているインドネシア人のムスリム留学生が、九州国際大学の学生たちとの交流のために時間を割いてマスジドに来てくださいました。

今回の訪問者であるゼミ生7名は、4年生で卒業間近でした。
これまでゼミ活動を通じてイスラム教やムスリムの生活、とりわけ食事、礼拝場所、ムスリム二世が抱える課題などについて学んできたため、当日は学んだことをもとに積極的に質問し、有意義な対話ができました。

現在、日本には約150のマスジドがあり、北九州マスジドもその一つです。福岡県内には、2009年に建設された福岡マスジドのほか、近年設立された糸島マスジドと北九州マスジドがあり、合計3つのマスジドが存在します。福岡マスジドはトルコ風の建築で、箱崎駅の近くに位置し、ドームやシャンデリアを備えた美しい内装が特徴です。一方、北九州マスジドは2022年に若松区二島に設立され、日本人の住んでいた家屋を購入・改装して使用しています。そのため、伝統的なマスジドの建築様式とは異なりますが、その素朴な雰囲気が独特の魅力を持っています。

マスジドの設立にあたっては、地元住民の理解と協力を得ることが重視されました。現在では、さまざまなイベントを開催することで地域住民との交流の場となり、ムスリムと日本社会の相互理解を深める役割を果たしています。

今回は、ムスリム留学生1名との対話となりましたが、本当はもう一人、ムスリムの女性が仕事を早めに切り上げて駆けつけてくれる予定でした。しかし、同僚が急に休んでしまい、急遽残業を頼まれたため参加が叶わず、とても残念でした。それでも、ゼミ生たちはこれまで学んできた知識をもとに積極的に質問をし、イスラム教やムスリムの生活について理解を深める貴重な機会となりました。

卒業後も、この経験を活かして多文化共生について考え続けてほしいと思います。